依存先を増やして楽に生きる

近年、「できるだけ少ないもので暮らす」「余計な執着を捨てる」といった考え方が大きな話題になっています。
確かに、身軽さや頭のスッキリ感を得られるメリットは大きいでしょう。
しかし、同時に「何でもかんでも削ぎ落としてしまって大丈夫?」という不安を抱える人もいるはず。
子育てや仕事、人間関係など、いろんなものを“最小限”にしようとすると、いざという時に逃げ場や支えがなくなってしまうリスクもあります。
「依存」自体は自然なこと
そもそも「依存」とは何か。
仕事や家族、友人や趣味、インフラサービスなど、私たちの暮らしは実に多くの要素に頼って成り立っています。
これを完全にゼロにするのは実際問題不可能ですし、無理にやろうとすると「一点集中」になりがち。
ひとつを失ったときのダメージが莫大になる恐れがあります。
依存を一点集中しすぎる危うさ
私自身かつて、「女性にモテることが全て」と思い込み、髪型や趣味、行動範囲まですべてを“モテ”のために費やしていた時期があります。
そして1人の女性に深く依存し、「この人がいないと自分の世界は成立しない」と勘違いしていたのです。
結果、その恋が終わったとき、文字通り生きる屍のように何も手につかなくりました。
そして、すべてを一つの依存先に注ぎ込むと、そこがダメになったときのダメージが桁違いになることを痛感しました。
- 仕事だけに傾倒して定年後に何をしていいかわからなくなる
- 恋愛にのみエネルギーを注いで失恋と同時に自己崩壊する
- 極端なミニマリズムで日常生活が不便になり、かえってストレスになる
どれも「一点集中」による偏りからくる弊害。
「依存先を減らそう」として、逆に生きづらさを増やすケースがあるのです。
依存先を増やすという新しい発想
たくさんの柱を持つことで安定感が生まれる
では、どうすればいいか。
結論は「複数の依存先を持つ」こと。
仕事だけでなく家族や友人、趣味や副業、地域コミュニティなど、いくつもの“居場所”や“楽しみ”を持つようにする。
そうすれば、たとえば仕事がうまくいかなくても他に心の支えがあるし、恋愛がうまくいかなくても打ち込める趣味や応援してくれる人がいる。
いわば、支柱が多いほど人生がグラつきにくくなるわけです。
「楽しみ」の幅が増え、落ち込みにくくなる
趣味を一つに絞って極めるのも素晴らしいですが、万が一その分野ができなくなると絶望的な気分になるかもしれない。
逆に、趣味や活動のレパートリーを複数持っておけば、「こっちがダメでもあっちがある」とリカバリーが効きやすく、心にゆとりも生まれます。
具体的なアクションプラン
- 今の依存先を洗い出す
- 仕事・家族・友人・趣味・ネットサービス・地域活動…… 自分が頼っているものをリストアップしてみる
- 不足や極端な偏りをチェック
- 「あれ、仕事しかしてない」「家族との時間が全然ない」「趣味もろくに持っていない」と気づいたら、まずはそこを埋められそうな活動を考えてみる
- 新しいコミュニティや習い事を始める
- 複数の場所に身を置くことで多面的な楽しさが得られる。意外とSNSやブログで発信すると、未知の繋がりが生まれることも多い
- 親しい人と時間を増やす
- 家族や友人との時間を増やすだけでも、依存先の分散に効果大。自分だけで抱え込まなくて済むようになる
依存先を増やして、ラクに生きよう
「依存=悪」ではなく、依存の仕方が問題 • 複数の柱を持てば、一つが折れても支えが残るり、人生の楽しみや安心感が増し、ストレスも分散されます。
人生は思ったより長く、多面的な楽しみに満ちています。
特定の“一点”にすべてを注ぎ込むのは、時として大きなリスク。
あえて“いろいろなことに頼りながら生きる”ほうが、結果的に強く、安定し、そして何より楽しめるんじゃないでしょうか。
それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!