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人は遺伝子によって恋に落ちる

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「恋愛はフィーリングや運命で決まる」と思いがちですが、実はそこに“遺伝子”の影響も隠されています。

今回のテーマはズバリ「人は遺伝子によって恋に落ちる?」。

これを知ると、「なぜこの人に惹かれるのか」という疑問が、ちょっとだけ科学的に説明できるかもしれません。

恋愛は五感で決まる? 特に重要なのは「におい」

    五感の中でも“におい”が恋愛に与える影響とは?

    人間の五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)はすべて脳で処理されています。

    ここでポイントとなるのは視覚は新皮質(理性)で、嗅覚は大脳辺縁系(本能)で処理されるということ。

    においには論理的な判断を挟む前に、「好き or 嫌い」という瞬間的な反応が起こります。

    つまり、恋愛の場面で「におい」は理屈抜きで相手への好意を左右する、非常に重要な要素なのです。

    遺伝子と恋愛:「MHC遺伝子」が相手選びを決める?

    人は本能的に“遺伝子的に異なる相手”を選ぶ

      MHC遺伝子(主要組織適合遺伝子複合体)は免疫に関わる遺伝子で、体内に侵入する病原体を撃退する働きを持ちます。

      そして人間の場合、MHCはHLA(ヒト白血球抗原)とも呼ばれ、同じ仕組みを表す概念です。

      研究によると「MHC/HLAが自分と異なる相手の方が、子どもが強い免疫力を獲得しやすい」という可能性があり、これが恋愛の本能的な土台だと考えられています。

      私たちは無意識に、より健康な子孫を残せる相手を選ぼうとしている、というわけです。

      Tシャツ実験:「におい」で恋愛の相性が決まる!?

        匂いで選ぶ恋? 科学が証明した“相性”の真実

        有名な「Tシャツ実験」では、男子学生が2晩着用したTシャツを女子学生に嗅がせて、その匂いの好みを評価してもらいました。その結果、

        • HLAが似ている相手のTシャツほど嫌われやすい
        • HLAが異なる相手のTシャツほど好かれやすい

        という傾向が出ました。

        恋愛においては、体臭を通じて「遺伝子の相性」を感じ取り、自然と惹かれる相手を選んでいるのかもしれません。

        MHC遺伝子とフェロモン:「恋のにおい」の正体とは?

        フェロモンは遺伝子の“運び屋”?

          「フェロモン」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。

          これは、異性に対して無意識に発する化学物質で、「なんとなくこの人好き…」と思わせる“におい”の正体とされています。

          MHC遺伝子がフェロモンを運び、汗や皮脂に混ざって私たちの体から放出されることで、「この人の遺伝子、いいかも」と感覚的に伝えているのです。

          見えないところで遺伝子同士がメッセージをやりとりしていると思うと、恋愛って不思議ですよね。

          女性は体臭で相手を選ぶ? 「近親相姦を避ける本能」

            なぜ女性は“におい”に敏感なのか?

            HLA(ヒト白血球抗原)の違いは体臭にも現れます。

            HLA遺伝子が近い相手の体臭は「不快」に感じる傾向があるため、近親相姦を避ける本能として働いていると考えられています。

            思春期の娘が父親を「なんか臭い」と敬遠し始めるのも、このメカニズムが関係していると言われるほど。

            世界中の研究でも似たような傾向が確認されており、女性が「におい」を通じて遺伝子的な相性を見極めている可能性は高いようです。

            男性は匂いを気にする? 「女性は本能的に相手を選ぶ」

              男性は“匂い”よりも見た目を重視する?

              興味深いのは、女性が「体臭」で相手を選びがちなのに対し、男性にはその傾向があまり見られない点です。

              男性は女性の出産適性を“見た目”で判断する傾向が強く、ウエストとヒップの比率(WHR)が妊娠しやすい体かどうかを無意識に判断しているという説が有力です。

              • 女性 → 遺伝子の相性(におい)
              • 男性 → 出産適性(見た目)

              という違いが、本能レベルで存在しているわけです。

              遺伝子を超えた恋愛:「科学だけでは説明できない部分もある」

              恋愛は“運命”なのか、それとも“遺伝子”なのか?

                ここまで見ると、「恋はほとんど遺伝子で決まるんじゃ…?」と思うかもしれませんが、もちろん遺伝子だけが全てを決めるわけではありません。

                育った環境や価値観、共通の趣味や経験といった後天的な要素も、大きく作用します。

                ただ、「自分はなぜこの人に惹かれるのか?」という謎を少しだけ科学の目線で考えてみると、新しい発見があるかもしれません。

                今回取り上げたポイントを整理すると

                1. 人は遺伝子レベルで相手を選ぶことがある(特に女性)
                2. におい(フェロモン)はMHC遺伝子情報を運ぶ重要な手掛かり
                3. 男性は匂いより見た目(出産適性)を重視する傾向が強い
                4. とはいえ、育った環境や性格なども恋愛には欠かせない

                恋愛は本能の部分と、後天的な学び・理性の部分が合わさって成り立っていると言えそうです。

                「においに惹かれるのは、実は遺伝子の相性だった!」なんて考えると、ちょっとドラマチックに思えるかもしれませんね。

                それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!

                PROFILE
                のりたま
                のりたま
                僧侶兼主夫として働く、三人娘の父親ブロガー
                健康的で、SDGsな子育てや、人生の質を向上させる有益な情報を発信します。
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