メジャーリーガーの読書習慣

今回は、「メジャーリーガーの読書習慣」という少し意外なテーマを切り口に、成果を出す人の思考法や、忙しくても読書を続けるためのコツを探ります。
メジャーリーガーと言えば、豪快なプレーや高い身体能力を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、実は読書を習慣化している選手が存在するんです。
中でも私が注目しているのが、花巻東高校出身の菊池雄星選手。
彼は年間200冊以上もの本を読むと公言しており、超忙しいメジャーリーガー生活の中で、どうやってそんなに本を読んでいるのかは気になるところ。
その裏には、実は“耳で読む”という手法が大きく関わっています。
花巻東高校で育まれた読書習慣
高校時代からの下地
菊池雄星選手が在籍した花巻東高校では、毎朝20分の読書が習慣づけられており、これが彼の“インプット”の基盤になっています。
同校の佐々木監督は「人間力の育成」を重視しており、グラウンドだけでなく読書やトイレ掃除など、地道な取り組みを通じて選手の人間面を高める方針をとっていました。
また、同校出身の大谷翔平選手も同じく読書を通じて栄養学やスポーツ心理学など多くの知識を吸収してきたとのこと。
野球の練習だけでなく、読書を通じて“人としてどうあるべきか”を学ぶ。このバランス感覚が、のちのメジャーリーグでの活躍を支えています。
読書で思考力を強化する
「野球選手に頭の良さなんて必要?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、野球は瞬間的な判断や精神力が大きくモノを言うスポーツ。
たとえばピッチングで言えば、バッターの狙いを読む、カウントに応じて投げ分けるなど、常に頭を使います。
読書で心理学やビジネス書など幅広い知識を得ることで、その知識を自分の競技に落とし込めるのが一流アスリートたちの強み。
菊池雄星選手も「あらゆる分野から学びたい」と考え、多様なジャンルの本を読み込んでいるそうです。
メジャーリーガーの読書術:「耳で読む」メリット
視力を守る=投手としての生命線
投手にとって視力は命。
球のリリースポイントやバッターのスイングを捉えるのに大きく関わるだけでなく、実は視力が落ちるとフォームが微妙に崩れ、“可動域がうまく使えない”リスクが高まるといわれています。
ぎこちないフォームのまま強い球を投げれば、肩や肘を痛める危険も増すもの。
菊池雄星選手は、この視力を少しでも守るために、活字を読む時間を極力減らし“耳で読む”読書スタイルを取り入れているのだとか。
これは、「忙しくて読書できない」という人にとっても大いにヒントになります。
忙しい人ほどオーディオブックを使う
メジャーリーガーは試合や移動、トレーニングで一日中スケジュールが詰まっています。
そんな中でも彼は、「耳なら空いている時間が多い」という発想で、移動中や家事中にオーディオブックを聴き、知識を積み重ねているそうです。
これは一般の社会人にも言える話。
移動時間や軽作業のときは耳が空いているので、そこに勉強やインプットを入れられたら、読書量は一気に増やせます。
「忙しくて読書無理」と嘆く前に、オーディオブックを活用してみるのがオススメです。
何度も聴いてこそ記憶に残る
自己啓発本やビジネス書って、一度読んで終わりではなく、繰り返し読むことで身に付くものが多いです。
活字だと同じ本を何度も読むのはちょっと面倒……という人でも、オーディオブックなら移動や隙間時間にリピートしやすい。
菊池雄星選手も、「大切だと思う本は何度も聴き返す」とインタビューなどで語っています。
忙しいメジャー生活の中でも、耳なら“復習”がしやすいので、内容がしっかり定着するのでしょう。
練習+読書で“感覚”を爆発させる
菊池雄星、甲子園前夜のシャドーピッチングでのひらめき
菊池選手が甲子園の1回戦前日にシャドーピッチングをしていたとき、それまで打たれがちだった状況を一変させる「感覚」を掴んだ、という有名な逸話があります。
それまでは142キロが限界だった球速が翌日の試合で自己最速の152キロを記録。
これは、もともと出せる能力があったけれど、体と意識の“つながり”が噛み合わず、本番で発揮できていなかったと本人が語っています。
こういうひらめきが野球選手に限らず、私たちの仕事や日常でも突然やってくることってありますす。
そのチャンスを引き寄せるには、普段の努力やインプットが欠かせないことです。
点を増やしてビッグバンを起こす
読書はまさに、脳内に「点(知識)」を増やす作業。
最初はただの点でも、数が増えていくと線としてつながり、やがて大きな面(ビッグバン的なブレイクスルー)を生む可能性があります。
菊池雄星選手が年間200冊も本を読むのは、こうした“点を増やす”過程を大事にしているからこそ。
そこに練習の量も加わり、「いつか感覚がガチッとはまる」チャンスを高めているのではないでしょうか。
メジャーリーガーの読書習慣を取り入れてみよう
メジャーリーガーというと、どうしてもフィジカルトレーニングに目が行きがちですが、知的トレーニングとしての読書が彼らの成功の一端を担っているのは見逃せません。
菊池雄星選手は視力を大切にするためにオーディオブックを積極的に取り入れ、年間200冊もの読書量を確保しているという驚きの事実からも、成果を出す人の工夫が見えてきます。
あなたもオーディオブックを使って、移動や隙間時間に耳で読書をしてみませんか?
“量より質”ではなく、“量をこなすうちに質が上がる”という発想で、多くの本に触れてみると、ある日突然大きな気づきが訪れるかもしれません。
メジャーリーガーたちの読書習慣は、私たちにも十分応用可能で、忙しい日々においても学びを止めないための大きなヒントになります。
野球だけでなく、どんな分野でもトップを走る人ほど、「学び続ける姿勢」を持っているもの。
もし「本を読む時間がない」と思っているなら、耳での読書を試してみましょう。
そこからあなたの人生を変える“感覚”が生まれるかもしれません。
それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!