頭痛のメカニズムと最適な対処法

「また頭がズキズキ…」「首や肩がパンパンで頭が痛い…」
こうした頭痛の悩み、案外多くの人が抱えているのではないでしょうか。
私自身も長年、デスクワークやスマホの見すぎで頭痛に悩まされることが頻繁にありました。
しかし、原因やタイプごとの対処法をしっかり理解し、生活習慣を少し整えるだけで、かなりコントロールしやすくなりました。
今回は、頭痛の代表的な3種類(緊張型、片頭痛、群発頭痛)のメカニズムを解説するとともに、痛みを抑える薬や具体的な対策・予防策をご紹介します。
頭痛の大まかな分類と特徴
一次性頭痛とは?
医師の診察や検査で「脳や血管に大きな異常がないのに起こる頭痛」を一次性頭痛と呼びます。
つまり、検査上は異常なしでも痛みが出る、いわゆる機能性の頭痛です。
一次性頭痛の代表が以下の3タイプです。
① 緊張型頭痛:頭から首・肩にかけての筋肉のこわばりやストレスが原因。
② 片頭痛:ズキズキと脈打つ痛み。三叉神経と脳血管の異常な反応が関与。
③ 群発頭痛:目の奥をえぐるような激痛が一定期間(群発期)に集中して起こる。
これら3つは痛みの出方、原因、治療法がそれぞれ違います。
自分の頭痛タイプを見極める第一歩が大切です。
病院に行くべき頭痛とは?
バットで殴られたような激痛が突然起こったり、手足のまひやけいれんを伴う場合、意識障害や発熱がある場合は緊急性の高い可能性があります。
脳出血や髄膜炎など命に関わるケースもあるので、直ちに医療機関を受診しましょう。それ以外で頻繁に頭痛が続く方も、一度専門医に相談してみると安心です。
緊張型頭痛のメカニズムと治療法
なぜ「肩こり」から頭が痛くなる?
パソコンやスマホを長時間見続けて首・肩がこわばったり、慢性的なストレスで体がガチガチになると、筋肉の血行不良が起きます。
すると疲労物質が溜まって神経を刺激し、頭を締め付けるような痛みが広がる。これが緊張型頭痛の典型パターンです。
また、慢性ストレスで脳内の痛み抑制機構がうまく働かなくなると、ちょっとした刺激でも痛みを感じやすくなる悪循環に陥るともいわれます。
薬物治療は?
比較的痛みが軽い場合、市販の鎮痛薬(アセトアミノフェンやロキソニンなどのNSAIDs)で対処することが多いです。
筋肉の緊張が強いときには筋弛緩薬や抗不安薬が処方される場合も。
片頭痛のメカニズムと対処法
ズキズキ脈打つ痛みの正体
片頭痛は、三叉神経が何らかの刺激で過剰に興奮し、血管拡張や炎症物質の放出が起こることで発症すると考えられています。
女性はホルモン変動、生理前に誘発されやすいケースも多いです。
「前兆(キラキラ光が見える等)があってから頭痛に移行する」
「吐き気・嘔吐や光・音への過敏」などが特徴。
頭を動かすと痛みが悪化するのも片頭痛のポイント。
発作時の薬:トリプタンが決め手
軽めの頭痛なら市販の鎮痛薬(アセトアミノフェン、NSAIDs)でもOK。
しかし、発作が強い場合はトリプタン製剤が最も効果的です。
- スマトリプタン(イミグラン):注射、点鼻、錠剤などがあり、頭蓋内血管の拡張を抑え、痛み物質の放出をブロック
- リザトリプタン(マクサルト)など他のトリプタンも同様の作用で、発作を短時間で抑える働き
日常のセルフケア
- 刺激を避ける:強い光や大音量が苦手な方は、発作が来そうなとき暗めの部屋で安静に
- 睡眠や水分の管理:寝不足も寝すぎもNG。水分をしっかり補給し、血管の過度な拡張を抑える
- 痛み止めの乱用注意:月10回以上の鎮痛薬使用は薬物乱用頭痛のリスクが高まるため要注意
群発頭痛のメカニズムと治療
「自殺頭痛」とも呼ばれる激痛
群発頭痛は目の奥をえぐられるような猛烈な痛みが、決まった時期(群発期)に毎日のように起こるのが特徴。
男性に多く、発作中は目が充血し涙が出たり、鼻水・鼻づまり、発汗など自律神経症状が伴うことが多いです。
発作時の医療対応
市販薬はほぼ効果なし。強烈な発作には以下が有効
- スマトリプタン皮下注:トリプタンの自己注射キットで数分~10分ほどで痛みを抑えられる
- 高濃度酸素吸入:100%酸素をマスクで吸入すると血管収縮・炎症を抑え、急速に痛みが緩和する
予防的にはベラパミル(カルシウム拮抗薬)が第一選択。
発作期間に服用し、群発期を乗り切る方法がとられます。
私が頭痛を減らすために取り入れている習慣
冒頭にも触れましたが、私も仕事や家事・育児で疲れが溜まるとあっという間に頭痛へというタイプ。
そこで、日頃のコンディションを整えるためにこんな工夫をしています。
パワーナップ(昼寝20分)
昼休みに20分だけ目を閉じる。脳の疲労回復に効果的で午後の生産性UP。
瞑想や呼吸法
ストレスにさらされると緊張型や片頭痛を起こしやすい。1日5分でも呼吸に意識を向け、頭の中をクリアにしてリセット。
意識的に自然を見てぼんやり
私は窓から見える緑や遠くの山、青空・雲の動きを眺める時間を意図的に作ります。頭と目と心を休ませるイメージ。
適度なストレッチ・軽運動
首回りの筋肉をほぐすため、立ち上がったタイミングで簡単な肩甲骨体操、腕回しなど。血流改善にかなり効果あり。
これだけでも頭痛の頻度や強さがだいぶ変わってきました。
生活のリズムを少し変えるだけで体調はぐっと安定します。
まとめ:自分の頭痛タイプを知り、正しい対策を取ろう
⭐️ 緊張型頭痛は筋肉の緊張やストレスが原因
⭐️ 片頭痛は三叉神経と血管の相互反応(脳血管拡張)が原因
⭐️ 群発頭痛は視床下部リズム異常、三叉神経血管の過激な反応が原因
⭐️ 薬だけに頼らず、睡眠やストレス管理・首肩ストレッチで根本改善を狙う
⭐️ 痛みが我慢できない時は早めに頭痛専門医へ相談しよう
私自身も日々の暮らしを少し調整してから、頭痛との付き合い方が楽になりました。
焦らずコツコツ続けていきましょう。
それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!