自己研鑽

ボロボロでもまずは走り出す

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「準備が整ってから始めよう」

「もう少しちゃんと考えてから行動しよう」

そうやって一歩を踏み出せずにいる間にも、時間は静かに過ぎていきます。

でも本当に大切なのは、「準備の完成度」ではなく、「動き出したという事実」です。

今回の記事では、「とにかくボロボロでもまず走り出す」という行動哲学を軸に、Unix開発者たちの思想、そして現代の挑戦者たちの考え方を交えながら、人生を前に進めるヒントを探っていきます。

Unix哲学-走りながら考えるという設計思想

1969年、ケン・トンプソンらが開発したUnixというオペレーティングシステムには、シンプルで柔軟な哲学が込められていました。

それは

  • 小さなパーツを素早く作って組み合わせる
  • 完璧な設計図を描く前に、まず動くものを作る
  • 実際に動かしてみてから改善する

という思想。

これは技術の話にとどまりません。

私たちの人生や学び、仕事においても同じです。

まずやってみることでしか、見えない問題や課題、本質があるのです。

そしてこの見切り発車の哲学は、ソフトウェアの世界を超えて、現代の挑戦者たちにも引き継がれています。

動きながら進化する人たち

堀江貴文氏の著書『多動力』には、こんな一節があります。

完璧を目指すより、まず終わらせろ。

彼は常に、「考える前に手を動かす」ことの重要性を説いています。

多くの人が情報収集や完璧なプラン作りに時間をかけすぎて、結局動けなくなる。

それよりも、まず小さく動いてしまえば、世界は自然と反応してくれる。

実際、彼は事業でもアイデアでも、仮でいいから世に出す→フィードバックをもとに修正するというプロセスを何度も繰り返してきました。

まさに、Unixの哲学をビジネスに転用している例です。

一方、奥田浩美氏は『人生は、見切り発車でうまくいく』の中で、「やりたいと思った瞬間が、もっとも情熱の鮮度が高いタイミング」だと語っています。

やる気には賞味期限がある。

だからこそ、まず走り出してから整えればいい。

キムチを作りたいと思ったら、すぐに材料を買いに行く。

Webサイトを作りたくなったら、スキルがなくてもとりあえずドメインだけ取ってみる。

できる・できないの基準ではなく、「やってみたかどうか」で世界が変わる。

この考えは、堀江氏の「完璧じゃなくていいからまず手を動かせ」という主張と、美しく共鳴しています。

学びや成長も、「見切り発車」が最短ルート

教育心理学や認知科学の研究でも、学習定着にはアウトプットの早さが鍵になることが分かっています。

たとえば

  • 覚える前に問題を解いてみる
  • 読み終えたらすぐに人に話してみる
  • 理解しきってなくても発信してみる

こうした行動の方が、「頭で分かった気になって終わる」よりも、はるかに記憶にも実力にもつながることが知られています。

堀江氏の『多動力』でも、行動が先で知識が後。

やりながら知識を肉付けしていくことの方が、応用力を育てると繰り返し強調されています。

「準備が整ったら」ではなく、「走りながら学ぶ」ことで、知識も経験も倍速で自分の中に蓄積されていくのです。

子育て・教育も「ボロボロでOK」

この哲学は、大人だけでなく子どもにもとても有効です。

たとえば、

  • プレゼンが完璧じゃなくても「まずやってみよう」と伝える
  • 新しい習い事でうまくできなくても「挑戦したこと自体を褒める」
  • 親自身が「見切り発車で失敗した話」を共有する

こうした関わり方によって、失敗を怖がらない、前向きなチャレンジャーの土台が育まれます。

奥田氏は著書の中で「人からの期待通りに動く人生ではなく、自分のカッコいいと思う人生を選べ」と述べていますが、それは子どもにもそのまま贈りたいメッセージです。

「できるかどうか」ではなく、「やってみたかどうか」を評価する家庭の姿勢が、子どもを未来へと押し出してくれるのです。

今日からできる「見切り発車」アクション

最後に、この記事を読み終えた今からできる小さなアクションを紹介します。

「60点で出す」ことを自分に許す

完成度にこだわると、いつまで経っても始められません。

「まだ準備が足りない」と感じたら、それは出していいサイン。

まずは60点の出来でもいいから、形にして世に出してみる。

ブログ、資料、メール、アイデア、未完成でも一度外に出すことで、磨く視点が自然と湧いてきます。

「60点でもOK」ではなく、「60点だからこそ、早く次に進める」と考えてみてください。

思いついたら30分以内に何かを動かす

やりたいと思った瞬間が、行動のゴールデンタイムです。

その鮮度を逃さないために、30分以内に何か小さなアクションを起こしてみましょう。

  • スマホで検索してみる
  • 必要な道具をAmazonでカートに入れる
  • 友人に「やってみようと思ってる」とLINEする

たったこれだけでも、行動の歯車が回り出します。「今すぐ動ける小さなこと」に目を向けてみてください。

「まだ早い」から「まずやろう」へ言い換えるクセをつける

心の中で「もう少し考えてから」とブレーキがかかったときは、合図だと思ってください。

その言葉を、「今できることから始めよう」「まず試してから考えよう」とポジティブなフレーズに言い換えるクセをつけましょう。

言葉が変わると、思考が変わり、行動が変わります。

「まだ早い」は、もしかしたら、挑戦から自分を守るための言い訳かもしれません。

失敗したときは「ナイスチャレンジ」と声をかける

何かに挑戦してうまくいかなかったとき、自分を責める代わりにこう言ってみてください。

「ナイスチャレンジ。よくやった、自分!」

挑戦の価値を成功ではなく行動したことに置く。

それだけで、次の挑戦へのハードルがぐっと下がります。

小さな一歩を踏み出せた自分を認めることが、継続の原動力になります。

まとめ:動いた人にだけ、世界は開く

私たちはつい、「ちゃんと整ってから」「準備ができてから」と考えがちです。

でも、本当に整う日は来ないかもしれません。

だからこそ、見切り発車でいい。

まず走り出すことが、すべての始まりなのです。

動き出して初めて見えてくる景色。途中で出会う仲間。思わぬ方向から得られるフィードバック。

そういった動いた人だけが得られる世界が、そこにはあります。

ボロボロでかまわない。

不格好でもいい。

止まっているより、ずっといい。

さあ、今日のあなたは何を見切り発車してみますか?

それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!

PROFILE
のりたま
のりたま
僧侶兼主夫として働く、三人娘の父親ブロガー
健康的で、SDGsな子育てや、人生の質を向上させる有益な情報を発信します。
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