他者貢献

割れ窓理論で世界を変える

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今回の記事では「割れ窓理論」を逆手に取り、どうすれば私たち一人ひとりの行動が世界を良くする方向に伝染していくのかを考えます。

本来、割れ窓理論は「小さな環境の乱れがさらなる悪化を招く」というネガティブな側面を説明するものですが、ここではそれを“良い行いの連鎖”に活かすという発想を紹介していきたいと思います。

割れ窓理論とは?

割れ窓理論は、心理学の分野などでよく取り上げられるもので、「環境の小さな乱れが放置されると、『どうせ誰も気にしていないんだ』という気持ちが広がり、犯罪やマナーの低下が加速していく」という考え方です。

たとえば、一枚の割れた窓ガラスが放置されていると「ここは管理されていない場所」と見られ、さらなる落書きやゴミの放置などが起こりやすくなる、という形で説明される理論です。

割れ窓理論を逆手に取る

ここで注目したいのは、同じ“伝染”でもポジティブな方向に使えないか、ということです。

もし悪い行いが連鎖するなら、良い行いだって連鎖するはず。

  • 誰かがゴミを拾うところを目撃すれば「自分もやってみようかな」と思うかもしれない
  • きれいなままのトイレを見ると、雑に使わずに大事に使おうと思うかもしれない

こうした小さな行動の積み重ねが、町全体や社会全体の雰囲気をポジティブに変えていく力になるのでは? というのが、割れ窓理論を“逆手に取る”という発想です。

トイレ掃除で始める世界の改善

コンビニのトイレでの出来事

ある日、コンビニのトイレを借りたところ、誰かがフタを上げずに用を足したのか、便座が汚れていました。

こういう場面、よく遭遇しませんか?

多くの人は「汚いな……」と思いつつ、そのままにして出てしまいがち。

私も一瞬「嫌だな」と感じてフタを上げずにそのまま用を足そうかと思いました。

これこそが割れ窓理論がもたらす悪循環です。

だからこそ、そこで私が選んだのは、さっとトイレットペーパーで便座を拭き、次に使う人のために綺麗にしてから綺麗に用を足すという行動でした。

たった数秒の手間ですが、これで次の人は「便座汚い!」と嫌な気持ちにならずに済むし、綺麗なトイレを次の人に繋げたいと感じると思います。

駐車場のゴミ拾い

同じように、コンビニの駐車場やちょっとした公園などで空き缶やペットボトルが散乱しているのを見かけたら、拾って捨てるようにしています。

もちろん、たかが1本のゴミを拾ったくらいで劇的に変わるわけではないかもしれませんが、少なくとも次に来る人が「ここ意外と綺麗だな」と感じれば、ポイ捨てをしようという気持ちも抑えられるはずです。

割れ窓理論を逆手に取る具体的アクション

  • 自宅周りの掃除
    • 自分の家の周りを定期的に掃き掃除するだけでも、近所の人が「ここはちゃんと管理されているんだ」と思い、同じように掃除し始めます
  • 公共のマナーアップ
    • 電車やバスの座席周りをちょっと整える、公共トイレで洗面台を使ったあと一拭きするなど、少しの気遣いが次の人に伝わります
  • 職場や学校での工夫
    • 共有スペースでゴミ箱が溢れているのに気づいたら、誰かが「片付けなさい」と言う前にさっと処理してしまう。そうすれば、周囲も「助かるな」と感じて同じ行動を取り始めます

インサイドアウトの考え方

今の世の中、「あの人が悪い」「社会が悪い」といった他責の姿勢が蔓延しがちです。

しかし、本当に大切なのは“自分から変わる”というインサイドアウトの考え方。

  • 「世界が汚れている」と感じるなら、まず自分が掃除を始める
  • 「この職場は誰も気を遣わない」というなら、まず自分が多めに気遣ってみる

こうして自分の内側から変化を起こすことで、環境や周囲の人たちに良い影響が及び、それが少しずつ連鎖していきます。

あなたが変われば、世界が変わる

割れ窓理論は「環境の乱れがさらなる乱れを招く」というネガティブな面を説明する理論ですが、それを逆手に取って、「良い行いを見た人が同じように行動する」という正の連鎖を作ることも十分可能です。

小さなことでも、誰かのマナーを変え、社会全体に波及する力になるかもしれません。

  • 悪い行いが連鎖するなら、良い行いも連鎖する
  • 人を変えようとする前に、まず自分の行動を変える
  • ゴミ拾いやトイレ掃除などの他社貢献が巡り巡って自分の暮らしや社会を良くしてくれる

たとえ一瞬「面倒くさいな」と感じても、その小さな行動が後の自分の生活環境を変えていくかもしれません。

“割れ窓理論を逆手に取る”という視点で、いつもとは違う一歩を踏み出してみてはどうでしょうか?

それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!

PROFILE
のりたま
のりたま
僧侶兼主夫として働く、三人娘の父親ブロガー
健康的で、SDGsな子育てや、人生の質を向上させる有益な情報を発信します。
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