教養

世界はギリギリのバランスで成り立っている

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世の中を見回すと、自然界も人間社会も、あらゆるところでバランスが取れた関係性が成り立っていることに気づきます。

気温や水分量のわずかな変化が生態系に大きな影響を与えるように、私たちの生活も、ほんの少しの偏りが全体を崩しかねない繊細さをはらんでいます。

先日の記事では、依存先を増やそうと伝えましたが実際どのように増やせばいいのかと疑問に感じた方も多いと思います。

「仕事ばかりしていたら家族が疎かになる」「健康を無視したらどんな成功も長続きしない」

そうしたバランス崩壊の恐れを防ぎ、豊かで幸福な人生を築くために効果的なのがバランスホイールという考え方です。

バランスホイールとは?

バランスホイールの定義

バランスホイールは、人生を複数の要素に分割して“可視化”し、それぞれの現状や理想を点数化するコーチング手法です。

別名「人生の輪」とも呼ばれ、車輪(ホイール)のように放射状に分かれた各分野がバランスよく機能してこそ、スムーズに回る=豊かな人生になるというイメージです。

なぜ車輪をモチーフに?

車輪は中心から外縁へと伸びるスポーク(柱)が均等に配置されているからこそ、ガタつかずに回転します。

これがもし一部のスポークだけ長かったり、短かったりすると、車輪は歪んでうまく転がりません。

人生も同じで、一部の要素だけを突き詰めすぎると総合的な幸福感が得られにくい。

バランスよくエネルギーを注ぐからこそ、人生という車輪が円滑に進むというのがバランスホイールの根本理念です。

バランスホイールを作る目的

理想のライフバランスを可視化

まずは、自分の人生をいくつかの要素に分割し、それぞれの現状を数字(1〜10など)で評価してみます。

たとえば、「健康が5点、仕事が8点、家族が3点……」といった感じですね。

すると「健康はそこそこだけど家族との時間が足りないな」と明確になり、そこに対するアクションを検討できるようになります。

偏りを防ぎ、多面的な豊かさを追求

どんなに仕事が充実していても、家族関係が崩壊していると幸せにはなりにくいもの。

バランスホイールを使うと、「自分は何を大切にしているか」「どこが弱点になっているか」を客観的に確認でき、偏りを防ぎながら人生を“ギリギリのバランス”でうまく回すイメージが持てます。

バランスホイールが生むポジティブ効果

バランスホイールは、ただ状況を“見える化”するだけでなく、心理面にも好影響をもたらします。

  • 自己認識の向上と冷静な判断
    • 各分野の点数をつけることで、感情やストレスに左右されずに現状を客観視でき、改善すべきポイントが明確になります
  • モチベーションの向上と行動の明確化
    • 低い点数を上げようとするとき、具体的な目標やアクションを立てやすく、達成感が積み重なることで意欲が高まります
  • 自己効力感の強化
    • 少しずつ前進している姿を視覚化できると「自分はやれる」という感覚が育ち、行動を続ける力になります
  • 感情の整理と心の平穏
    • どこかに不満があるとき、バランスホイールを見返すことで原因を客観的に特定し、対策を考えられるためストレスを軽減できます
  • 成長の実感と達成感の蓄積
    • 定期的にバランスホイールを更新し、過去と比べることで進歩を確認でき、自信と自己肯定感が高まります

私のバランスホイールの8つの要素

バランスホイールはどんな分野を設定してもOKですが、私の場合は8つの柱を意識しています。

  1. 家族・生活環境
    • 家庭の安定がなければ、どれだけ仕事で成功しても満たされない。心地よい生活空間や家族との時間を大切に
  2. 仕事・キャリアアップ
    • 働くことで社会と繋がり、自己成長にも繋がる。ただし仕事“だけ”にならないよう注意する
  3. 副業
    • 複数の収入源を持つことで経済的な安定や、新しい挑戦の場を得る。視野が広がるメリットも
  4. 健康
    • 運動・睡眠・食事といった基礎が崩れると他の分野全部が台無しになる。定期的な体調チェックと習慣づくりが大切
  5. 時間
    • タスク管理やスケジュール調整を意識し、効率よく進める。でも余白を持つことで人間らしい生活を維持
  6. 趣味・余暇
    • 心のリフレッシュのためにも、趣味や遊びの時間は必須。人生を楽しむための原動力になる部分
  7. 学び・自己研鑽
    • 常に新しい知識やスキルを身につけることで、人生の可能性が広がる。読書や資格取得などの自己投資は大きい
  8. 他者貢献
    • 自分のためだけじゃなく、周囲や社会に役立つ行動を意識する。感謝や豊かな人間関係が生まれ、心の充実度も上がる

バランスホイールの活用法

現状を見つめ直す

まずは紙に自分に合った要素を書き出し、それぞれを円グラフのように区切って1〜10点で評価してみます。

バランス良く配置されているか、どこか突出または落ち込みがないか、ざっと眺めてみましょう。

不足している分野を補強する

「健康が3点くらいだな……」と思えば、具体的にどんな対策が取れそうか考えて行動に移してみる。

運動を週2回に増やす、夜は1時間早く寝る、など小さなステップでOK。

これを繰り返しアップデートすることで、少しずつ全体のバランスが整っていきます。

過去の自分と比較して成長を実感

バランスホイールは定期的に更新すると効果的。

1か月後、3か月後、半年前と比べてどう変わったか目で見えると、「意外と上達してる」「ここが落ちてる」など気づきが得られ、モチベーションアップに繋がります。

なぜバランスが大切なのか?

世界がギリギリのバランスで成り立っているように、私たちの人生もまた、一つの要素の不調が全体を揺るがす可能性を常に秘めています。

ストイックに一つに集中できる人もいますが、多くの場合、それによって家族や健康などを犠牲にしてしまうリスクが高い。

だからこそ、バランスホイールを使って定期的に自己観察をすることで、「今、自分はどこに力を入れるべき?」「どの分野が足りていない?」といった課題をクリアにしていく。

こうした手間を惜しまずに続けると、長い目で見たとき“ギリギリのバランス”を保ちつつ成長する自分に気づくはずです。

バランスを意識して、世界と人生を上手に回そう

私たちが暮らすこの世界は、微妙なバランスの上に成立しています。

人生もまた同じで、一部だけに集中しすぎると歪みが生じ、うまく回らなくなります。

しかしバランスホイールを活用してこまめに自分の状態を振り返れば、その歪みを早めにキャッチし、修正できるのです。

全ての分野で満点を目指さずに、ちょうどよいバランスを少しずつ目指すことが大切です。

そうすることで、家族を愛し、仕事で成果を出し、健康を保ち、趣味や学びに時間を割きながら他者貢献も叶える、そんな多面的な豊かさが実現します。

世界のバランスを意識しながら、自分の人生でも“ギリギリの美しさ”を保ってみませんか?

きっと今日から、あなたのライフホイールが少しずつ滑らかに回り始めますよ。

それでは、今日も1日、バランス良く楽しく生きましょう!

PROFILE
のりたま
のりたま
僧侶兼主夫として働く、三人娘の父親ブロガー
健康的で、SDGsな子育てや、人生の質を向上させる有益な情報を発信します。
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