懐かしの体力テストは大人にも効果抜群

先日、近所の中学校の前を通りかかったとき、あの独特のビープ音と男子中学生たちの気迫みなぎる声が耳に飛び込んできました。
そう、20mシャトルランのリズムです。
「懐かしい!」と胸が躍り、勢いで私もやってみたのですが、結果は見事に撃沈。
しかし、それだけに大人になってから改めて感じるシャトルランの意義やメリットがいろいろと見えてきたので、今回はそのあたりを深掘りしてみます。
シャトルランの基本ルールと評価の仕組み
20m往復ビープテスト
シャトルランは20メートル間隔で引かれたラインを、一定間隔で鳴る音(ドレミファソラシド)に合わせて往復走するテスト。
最初はゆっくりとしたペースですが、1分ごとに音の間隔が短くなり、どんどん加速していきます。
音に遅れたらアウト
音が鳴った瞬間にラインに到達できていないと「1回ミス」とカウント。
2回連続で間に合わなければ終了となり、最後に成功した往復数が記録に。
1往復=20mなので、たとえば50回であれば合計1000m走ったことに。
高校・大学時代はおなじみ?
2001年以降、新体力テストで正式採用され、日本の多くの中高生が経験しています。
途中でゼェハァ言いながらも仲間が応援し合う、そんな青春の一コマを思い出す方も多いはず。
大人がやるメリット
心肺機能の強化
音のペースが上がるにつれ、心拍数も右肩上がり。
後半は全力ダッシュ→折り返し→再ダッシュの繰り返しで、インターバルトレーニングさながらの負荷がかかります。
心肺持久力(最大酸素摂取量)アップに効果的。
脚力・敏捷性の向上
20mごとに折り返すため、太腿(大腿四頭筋)やふくらはぎへの負荷が大きく、下肢の筋持久力や踏ん張り力が鍛えられます。
単なる長距離走と違い、方向転換と加速を短いスパンで繰り返すのが特徴。
短時間でガツンと追い込める
一般的に息が上がるハードな有酸素運動をしようとすると、それなりに距離を走る必要がありますが、
シャトルランは5~10分程度でも運動強度が急激に上がるため、忙しい大人にとって効率のいい全身運動とも言えます。
シャトルランの記録と基準
中学生男子90回↑は当たり前?
文部科学省の調査では、中学3年生の男子の平均が約90回と言われています。
女子でも50回超が平均。
今の中学生は、やり慣れているせいか大人顔負けの記録を叩き出すこともしばしば。
大人の平均は一気にダウン
20歳前半の男性平均は約67回、女性は約35回というデータもあり、そこから年齢を重ねるとさらに下がっていく傾向。
運動習慣がないとさらに厳しい数字に。
持久力の見える化
記録(往復回数)からVO₂max(最大酸素摂取量)も推定できるため、ただの学校テストではなく健康やトレーニング指標としても有用。
毎年1回やれば自分の体力推移が明確にわかります。
36歳の私は運動習慣があるので1つの上限目安である100回は何とかクリアする事が出来ました。
今後も運動習慣を続けて毎年自分の体力をチェックしようと思います。
実際にやってみるコツと注意点
準備運動&周囲の安全確保
短距離を全力往復するので、しっかりストレッチして筋肉を温めましょう。室内の場合は滑り止めの効いたシューズを。
最初は無理せずに
スタート直後のペースはゆるいので「楽勝かも?」と感じるかもしれませんが、後半一気にキツくなります。
無理せず自分のペースに合わせてこなしましょう。
ラインタッチを確実に
半端に踏み損ねるとミス判定に。
折り返しの際に軽く体を捻りながら足先をしっかりラインに置くことを意識するとスムーズです。
シャトルラン習慣を続けるとどうなる?
インターバルトレーニング効果
繰り返すうちに心肺機能が徐々に向上し、フルマラソンなど長距離にも強くなります。
下肢筋力&姿勢改善
短距離の反復ダッシュで脚力アップ。
普段のウォーキングや立ち居振る舞いがラクになる可能性も。
気軽さ&楽しさ
場所さえ確保できれば15分〜20分程度でサクッとでき、仲間や家族とやると盛り上がる。タイムリミットまでの緊張感が意外とクセになります。
まとめ:懐かしさ以上に、めちゃくちゃ効く全身運動
子ども時代の思い出「あのビープ音」。
実は大人にとっても効果抜群の有酸素&インターバルトレーニングです。
⭐️ 音に合わせて走る→徐々にスピードアップ→どこまでついていけるか、全力を出し切る
⭐️ 心肺機能や脚力にかなりの刺激が入る時短トレーニング
⭐️ 記録を残しておけば、自分の体力レベルを目に見える形で把握可能
「久々にやってみたら、途中で息切れして本当に死ぬかと思った」
それだけ、自分が過去より運動不足になっているかもしれない、というリアルな証拠でもあります。
もしあなたが「最近運動してないな」と思っているなら、一度試してみるのは大いにアリ。
心肺が悲鳴を上げる分、達成感もひとしおですよ。
それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!