生活

スキマ時間は存在しない

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最近、よく耳にする「スキマ時間を活用しよう」という言葉。

「スキマ時間で稼ぐ」「スキマ時間で勉強する」。

なるほど、忙しい現代人には魅力的な響きです。私も何度も思いました。

「スキマ時間で読書しよう」「スキマ時間でブログを書こう」。

でも、正直に言って……やれた試しがありません。

仕事がひと段落したな、次の予定まで30分あるな。

「ちょっとスマホを見よう」と思ったら、気づけばYouTubeやSNSの海に沈み、次の予定に遅刻しそうになっている。 そして自己嫌悪に陥る。

このパターンを、何度繰り返したことでしょう。

そんな経験を重ねて、私はある結論にたどり着きました。

スキマ時間なんて、そもそも存在しない。

そもそも「スキマ時間」とは何なのか?

「スキマ時間」とは、一般的に「何も予定が入っていない短い時間」とされます。

でも、ちょっと考えてみてください。

    本当にその時間は「何も予定がない時間」なのか?

    スキマ時間が生まれたからといって、人間はその時間を有効活用できるのか?

    実際には、「何もしない時間=休息」にあたることが多く、 「何かしよう!」と意気込んでも、気づいたらSNSやネットニュースを見て終わっていることがほとんど。

    結局、スキマ時間は「意識しなければ、無意識にスマホに吸い込まれる魔の時間」になりがちなのです。

    パーキンソンの法則

    パーキンソンの法則(Parkinson’s Law) という考え方があります。

    これは、「仕事の量は、与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」という法則。

      どういうことかというと、

      • 「締め切りが1週間なら、1週間かけてダラダラ進める」
      • 「締め切りが1日なら、1日で終わる」

      という現象が、あらゆる場面で起こるのです。

      実生活での例

      • 宿題やレポート
        • 1週間の締め切りなら1週間かかるが、1日なら1日で終わる
      • 会議
        • 1時間枠なら1時間使うが、30分なら30分で終わる
      • 掃除
        • 1時間なら1時間、15分なら15分で終わらせる事が出来る

      この法則を理解すると、「スキマ時間」という考え方が幻想であることがわかります。

      人間は、時間があればあるだけ、それを埋めるように行動してしまうものなのです。

      「30分のスキマ時間があるから、10分だけSNSを見て、残り20分で読書しよう」と思っても、 気づけばSNSを30分使い切ってしまう。

      それが人間の習性なのです。

      スキマ時間を生かす唯一の方法

      スキマ時間を有効活用するには、「どうやってスキマ時間を活かすか?」ではなく、 「そもそもスキマ時間を作らない」ことが重要です。

        では、どうすればスキマ時間を無駄にしないで済むのか?

        答えはシンプル。時間を意図的にコントロールすること。

        締め切りを短く設定する(ポモドーロ・テクニック)

        • 「25分作業+5分休憩」のサイクルで集中する
          • 短時間で一気にやることで、ダラダラ作業を防ぐ

        タイマーで時間制限を設ける

        • 「この作業は20分だけ」と決めて取り組むと、驚くほど集中できる
        • 制限時間があるだけで、効率は劇的に上がる(締め切り効果)

        「完璧主義」を手放す

        • 「完璧に仕上げよう」と思うと、時間が無限に膨らむ
          • 「8割でOK」と考えることで、短時間でタスクを終えられる

        タイムブロッキングで「スキマ時間を消す」

        タイムブロッキング(Time Blocking) という時間管理法をご存じでしょうか?

        これは、「1日のスケジュールをブロック単位で区切り、それぞれの時間に特定のタスクを割り当てる方法」です。

          単なるTo-Doリストではなく、「いつ」「何をするか」まで事前に決めるのがポイント。

          タイムブロッキングのメリット

          • 集中力の向上
            • マルチタスクを減らし、一つのことに集中できる
          • 優先順位が明確に
            • 重要なことを先にスケジュールに組み込める
          • 無駄な時間を削減
            • スキマ時間を意識的に減らせる
          • タスクの見積もり精度が上がる
            • 時間管理がしやすくなる

          タイムブロッキングの実践例

          • 8:00-9:00 メール処理 & 仕事の準備
          • 9:00-11:00 重要なプロジェクト作業
          • 11:00-12:00 会議 & 打ち合わせ
          • 12:00-13:00 昼休憩
          • 13:00-15:00 読書・学習
          • 15:00-16:00 運動・トレーニング
          • 16:00-18:00 家族時間
          • 18:00-19:00 自己振り返り & 明日の計画

          このように時間を明確に区切ることで、 「何をやるか迷う時間(=スキマ時間)」を消すことができるのです。

          スキマ時間は「余白」として確保する

          意識的に「何もしない時間」を作ることも大切です。

          スキマ時間を「活用しよう」と思うのではなく、むしろ「余白の時間」として確保する。

            例えば、

            • 金曜日の夜は「飲み会を入れずに、趣味の映画を観る」
            • 1日30分は「何も予定を入れずに、ボーッとする時間を作る」

            こうやって「やることを決めない時間」を作ることで、心のゆとりが生まれます。

            スキマ時間を捨てて、時間をデザインする

              • スキマ時間は存在しない
                • 気づけばスマホに吸い込まれるだけ
              • パーキンソンの法則を逆手に取る
                • 締め切りを短くし、ダラダラ時間を防ぐ
              • タイムブロッキングで「何を」「いつやるか」を決める
                • 無駄な時間を削減
              • スキマ時間は「余白」として確保する
                • 何もしない時間も大切。

              以上のことを踏まえて今日から出来るアクションプランをお伝えします。

              「今日からできる3つのこと」

              • 1日10分のスケジュールブロッキング時間を作る
              • 「やること」と「やらないこと」を明確に決める
              • スキマ時間に何かを詰め込もうとせず、余白時間として活用する

              「スキマ時間を活用しよう」ではなく、 「やるべきことを前もって決めておく」ことが、人生を変える鍵です。

              それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!

              PROFILE
              のりたま
              のりたま
              僧侶兼主夫として働く、三人娘の父親ブロガー
              健康的で、SDGsな子育てや、人生の質を向上させる有益な情報を発信します。
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