健康管理

目的が手段になる瞬間

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先日、会議で先輩方と話していたとき、「サウナが手段から目的に変わる」という興味深いテーマが出た。

本来、リフレッシュやストレス解消のために利用されるはずのサウナが、いつの間にか 「サウナに行くこと自体が目的になっている」人がいるという話だ。

これはサウナに限らず、ランニング、筋トレ、食事、仕事、SNSにも共通する現象。

最初は 「健康のため」「ストレス発散のため」だったのに、気づけばそれが 「やること自体がゴール」になり、日常生活のバランスが崩れてしまうことがある。

例えばこんなケースがある。

  • 健康のためにランニングを始めたが、ランニングが目的となり、仕事や家族との時間を削ってまで走るようになってしまった
  • 老後のための「筋肉貯金」のつもりで筋トレを始めたが、ボディメイクにのめり込み、プロテインやサプリの過剰摂取で肝臓を壊してしまった

しかし、「これは悪いことなのか?」というと、決してそうではない。

何かにハマることがきっかけで、夢や目標が生まれたり、その道を究める人もいる。

それはその人の価値観次第だし、素晴らしいことでもある。

ただ、問題なのは 「気づいたら自分の意図せず、そこにハマってしまい、身動きが取れなくなっている」 という状態。

だからこそ、「今、自分がやっていることは手段なのか、それとも偏りすぎた生活になっていないか?」を定期的に見直すことが大切になってくる。

サウナは本当に「手段」として使われているか?

サウナに行く理由を考えたとき、多くの人は「リフレッシュしたい」「ストレスを解消したい」と答える。

でも、毎日のように通う人の中には、サウナそのものが生活の中心になってしまう人もいる。

  • リフレッシュのための手段 → サウナに行くこと自体が目的に
  • 健康維持のための手段 → サウナに行かないと落ち着かない状態に
  • 自分磨きのための手段 → サウナが「修行」と化す

こうなると、もはや「手段」ではなく「依存」に近い。これはまさに「手段が目的化する瞬間」だ。

「手段の目的化」がもたらす問題

手段が目的になることで、いくつかの問題が生じる。

時間とコストの問題

会議で話した先輩の話がまさにこれだった。

仕事のプレッシャーや育児のストレスを解消するために、最初は気軽な気持ちでサウナに通い始めた。

でも、次第に「より良いサウナ」を求めるようになり、どの店が良いか、どの入り方がベストかを研究し始め…気づけば毎日4時間もサウナに投下しているという。

これを冷静に計算すると

  • 1日4時間 × 週7日 = 28時間(週の1/6)
  • 1年間で1,456時間(約60日分)

1年のうち2ヶ月分の時間を「サウナ」に使っている計算になる。

もちろんサウナは素晴らしいリフレッシュ方法だけど、その間に家族との時間、仕事のパフォーマンス、他の趣味は削られている。

「この時間、本当に必要なのか?」と考えるタイミングにきているかもしれない。

依存のリスク

「サウナに行かないと落ち着かない」「サウナがないとダメ」という状態になると、もはや依存症に近い。

適度に楽しむなら問題ないが、サウナがないとメンタルが不安定になるのは本末転倒 だ。

他の大切なことが犠牲になる

サウナに時間を使いすぎると、家族との時間、仕事のパフォーマンス、趣味などが後回しになってしまう。

「サウナがないとリラックスできない」状態に陥ると、それ以外の選択肢を見失ってしまう。

仏教の「中庸(ちゅうよう)」という考え方

ここで大切なのが、仏教における 「中庸(ちゅうよう)」 の考え方だ。「何事もやりすぎは良くなく、バランスを取ることが大切」という教え。

  • サウナも良い
  • 運動も良い
  • 仕事も大切
  • 休むことも大切

極端に走らず、偏りすぎないようにすることが大事。

サウナを楽しみつつ、あくまで 「手段」 として使う。

運動や瞑想、読書など、他のリフレッシュ方法も取り入れながらバランスを取るのが理想的だ。

手段が目的になっていないか?定期的に見直す

何かにハマることは悪いことではない。

むしろ、情熱を持って何かに打ち込むことは素晴らしいことだ。

ただし、「いつの間にか自分の意図せず、偏りすぎた生活になっている」 ということがないように、定期的に見直すことが大切だ。

  • 「今、自分がやっていることは手段なのか?」
  • 「それとも、偏りすぎて身動きが取れなくなっていないか?」

この問いを定期的に投げかけることで、バランスの取れた生き方ができる。

まとめ:「サウナは最高の手段。でも、目的にしない」

サウナは素晴らしいリフレッシュ手段だが、それ自体が目的になるとバランスを崩す。

これはサウナに限らず、ランニング、筋トレ、仕事、SNSなどにも当てはまる話。

仏教の「中庸」の考え方を活かしながら、極端に走らず、上手に活用していくことが大切だ。

サウナはあくまで「手段」として使う

リフレッシュ方法は1つに固執せず、バリエーションを持つ

自分の時間の使い方を定期的に見直す

サウナは「手段」として使うからこそ価値がある。

それを忘れずに、これからも適切にサウナを楽しんでいこう。

それでは、今日も1日、最高に楽しく整いましょう!

PROFILE
のりたま
のりたま
僧侶兼主夫として働く、三人娘の父親ブロガー
健康的で、SDGsな子育てや、人生の質を向上させる有益な情報を発信します。
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