健康管理

知らずに続けている飲み物習慣の落とし穴

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先日、近所のコンビニで幼稚園のパパ友とばったり会いました。

娘さんと一緒に買い物に来ていて、手にはお菓子や小さなおもちゃ。

2人ともとても嬉しそうな顔をしていて、なんだかこちらまでほっこりする瞬間でした。

……が、その微笑ましい空気に、ひとつだけゾワッとしたものがありました。

それは、娘さんが手に持っていた「エナジードリンク」。

一瞬、「あれはお父さんのかな?」と思いたかったけれど、お父さんの手にも同じものが……。

あちゃー、これはちょっと危ないなと、心の中で思わず声が出ました。

お菓子以上に危険な飲み物の落とし穴

お菓子は誰もが大好き。

チョコレート、クッキー、ポテトチップス、どれも魅力的で、ついつい手が伸びてしまいますよね。

なぜこんなにも惹かれてしまうのか?

それは、私たちの脳が現代の食にまだ追いついていないからです。

人間の脳は、進化の大半をサバンナのような飢えとの戦いの中で過ごしてきました。

だからこそ、高カロリーで糖質と脂質を多く含む食べ物に出会うと「今すぐ摂取しろ!」という命令が無意識に発動されるようになっているんです。

これは生き延びるための本能。

でも、現代の私たちはいつでもどこでも食べられる環境にいます。

つまり、「脳の本能 × 便利な食環境」が合わさって、お菓子や甘い飲み物をやめられない構造になっているのです。

さらにもうひとつ、少しだけ視点を広げてみましょう。

企業が作る食品や飲料の多くは、この人間の脳のクセを前提として開発されています。

  • 「もうひと口食べたくなる」味
  • 「止まらなくなる」食感
  • 「クセになる」香り

こうした要素を計算して設計された商品が、毎日コンビニやスーパーに並んでいます。

もちろん、企業も生活を支える大切な存在です。

でも、私たち一人ひとりが「これは自分にとって必要なものか?」と選択する力を持たなければ、気づかぬうちに食べさせられる生活を続けてしまう危うさもあるのです。

だからこそ、飲み物やおやつの選択には、ほんの少しでも気づきがあることが大切だと思い記事にしました。

「ジュース=健康」の誤解と血糖値のジェットコースター

「野菜ジュースは野菜が摂れるから健康的」

「フルーツジュースはビタミン補給にいい」

そう思っていませんか?

でも実は、ジュースに加工された時点で、食物繊維はほとんど失われ、糖分は丸ごと残されている状態になります。

そしてこの“液体糖質”は、

  • 吸収が速い
  • 血糖値を急上昇させる
  • インスリンが一気に分泌される
  • その後一気に血糖値が下がる=眠気・だるさ・集中力低下を招く

という「血糖値のジェットコースター」を引き起こします。

では、なぜこの血糖値の乱高下が健康に悪いのでしょうか?

科学的に見た【血糖値スパイク】のリスク

血糖値が急上昇すると、膵臓はそれを抑えるために大量のインスリンを分泌します。

インスリンは血糖を下げる役割を果たしますが、一気に下がることで低血糖状態になりやすくなります。

低血糖になると、

  • 脳のエネルギー供給が減少し、イライラ・倦怠感・眠気が出る
  • 強い空腹感が起き、さらに糖質を求める
  • その結果、また急上昇→急降下のサイクルに

この乱高下を繰り返すと、

  • 血管の内皮を傷つける(動脈硬化の原因)
  • インスリン抵抗性が高まり、2型糖尿病リスクが上昇
  • 肥満・メタボリックシンドロームの進行

といった慢性疾患に繋がることが、国内外の研究で明らかになっています。

つまり、「ジュース1杯で血糖値が急上昇する」ことの怖さは、短期的な眠気やだるさだけでなく、長期的な健康リスクにも直結しているのです。

エナジードリンクの本当の怖さ

そして何よりも問題なのが、エナジードリンクです。

「疲れたときに1本」ならまだしも、毎日・習慣的に飲んでいる人は、今すぐ見直した方がいいと思います。

エナジードリンクに含まれるもの

  • 高濃度カフェイン(コーヒー3〜4杯分相当)
  • ガラナ・タウリンなどの興奮系成分
  • 砂糖 30〜50g以上(500mL缶で)

これらが同時に体内に入ると、

  • 心拍数・血圧の急上昇
  • 興奮状態とストレスホルモンの増加
  • 睡眠の質低下、ホルモンバランスの乱れ

という悪循環に突入します。

カフェインと興奮成分がもたらす長期的リスク

カフェインは脳のアデノシン受容体をブロックすることで覚醒効果をもたらしますが、この刺激が強すぎると交感神経が過剰に働き

  • 慢性的な睡眠障害
  • 慢性疲労
  • 不安障害・パニック症状
  • 心臓への負担(頻脈・不整脈)

といった健康被害を引き起こす可能性があります。

また、ガラナやタウリンなどのプラスアルファの刺激物質も、中枢神経に作用し、依存性や自律神経の乱れを引き起こすリスクがあります。

さらに、高濃度カフェインによる急性中毒や心停止の事例は、世界中で報告されています。

特にカフェインの代謝能力が低い若年層・女性・遺伝的体質の人は、少量でも影響を受けやすいとされており、子どもが飲むなんて、論外です。

ジュースの代わりに、何を飲めばいいの?

  • 水(常温 or 白湯):代謝を高め、デトックス効果も
  • 麦茶:ノンカフェインでミネラルも補給
  • 炭酸水(無糖):満腹感も得られてダイエットにも◎
  • 無糖のルイボスティーやハーブティー:香りもリラックス効果大
  • 無糖のコーヒー:抗酸化作用が高く老化予防に効果絶大

飲み物も毎日の積み重ね。

気づかないうちに習慣化している「ジュース=甘やかしタイム」を、「水分補給=整える時間」に変えていきましょう。

まとめ:見直すべきは甘いご褒美ではなく日常の当たり前

最後に、この記事のポイントを振り返っておきましょう。

お菓子やジュースに惹かれるのは、脳の本能によるもの

ジュースは液体糖質で、血糖値を乱高下させ、甚大な健康被害を与える

エナジードリンクは高カフェイン+高糖質+刺激物質のトリプルパンチ

子どもが飲むのは特に危険!大人も習慣化はリスク大

飲み物を変えるだけで、健康と気分はグッと整う

「ちょっと疲れたから」「ご褒美だから」

そう思って口にしているジュースやエナジードリンク。

それが、実は未来の健康をじわじわと蝕んでいるとしたら?

子どもたちには特に、体ができあがる時期だからこそ、 見えない負荷を減らしてあげたい。

そして私たち大人も、 「飲み物ひとつで自分の体調が変わる」ことにもっと敏感でありたい。

たかが1本、されど1本。

今日のその1本を、どう選ぶか。

それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!

PROFILE
のりたま
のりたま
僧侶兼主夫として働く、三人娘の父親ブロガー
健康的で、SDGsな子育てや、人生の質を向上させる有益な情報を発信します。
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