コスパ最強の運動習慣

「筋トレやウォーキング、ヨガなど色々やっているけど、最強パフォーマンスが狙えるあのトレーニングだけはちょっと敷居が高い……」
そんな声をよく耳にします。
私自身も、筋トレは継続できるのに HIIT(高強度インターバルトレーニング) だけは「キツすぎない?」と敬遠しがちでした。
とはいえ近年、短時間で心肺機能から代謝、さらにはアンチエイジング効果まで得られる「コスパ最強の運動法」として、多くの研究がHIITを推しています。
今回は「HIITを始めたいけどハードルが高そう」という方のために、科学的エビデンスから安全なやり方、さらには筋トレとの組み合わせ方まで、徹底解説していきます。
HIITの基本:短時間・高強度インターバルで効率UP
HIIT(High-Intensity Interval Training)とは、短時間の高強度運動と休息(または低強度運動)を繰り返すトレーニング法です。
- 例えば「20秒全力疾走 + 10秒休息×8セット(計4分)」というタバタ式が有名
- 最大心拍数の80~100%程の強度(会話ができないくらい息が上がるレベル)を維持
- 短時間の爆発的運動と不完全回復を交互に行い、身体に強烈な刺激を与える
これにより、心肺機能・代謝機能を同時に高め、運動後も代謝が上がったまま(アフターバーン効果)になるのが特徴。
つまり「キツいけど時間は短い」のが最大の魅力です。
科学が示す主な効果
心肺機能の大幅アップ
- VO₂max(最大酸素摂取量)の向上
- 持続的なジョギングより短期間で VO₂max が上がるという研究多数
- 血圧や血管機能の改善
- 心疾患患者にも適したリハビリとして実施例あり
脂肪燃焼と体脂肪減少
- 短時間で高エネルギー消費
- スプリントなど全力負荷でカロリーを一気に消費
- 運動後の代謝も上昇(EPOC効果)
- 運動終了後も体がエネルギーを使い続け、脂肪燃焼が進む
インスリン感受性アップ
- 糖尿病予防にも効果
- 高強度の運動が筋細胞の糖取込みを促進し、血糖コントロールを改善
- メタボ予防
- 短時間・少頻度でも血糖管理に大きく貢献
脳機能・アンチエイジング効果
- BDNF増加による認知機能向上
- 記憶力や集中力の改善報告が多数
- テロメア長維持
- 加齢抑制(抗老化)につながる可能性が示唆
HIITのみを行う場合のやり方・スケジュール
筋トレ無しで HIIT を中心に進めたい人向けの例です。
HIITのみの効果
- 短時間で脂肪燃焼 + 心肺UP
- 忙しい人でも継続しやすい
- 筋持久力もある程度向上
- バーピーやマウンテンクライマーなど使えば筋刺激もカバー
週3回の場合(例)
- インターバル走
- 例)30秒全力ダッシュ + 90秒歩行 ×5~6セット
- サーキット型
- 例)20秒バーピー + 20秒休憩 + 20秒マウンテンクライマー + 20秒休憩× 2〜4ラウンド
- ※バーピーやマウンテンクライマーの詳しいやり方はYouTubeなどを参考
- 階段ダッシュ
- 例)20秒全力階段上り + 2分休憩 ×5セット
注意点
- 疲労感が強ければ週2回に減らす
- 急に増やすとオーバーワークのリスク
- 週1日は完全オフ
身体の回復こそが成長の鍵となります。
筋トレと同時にやる場合:最強コンボの設計
「筋トレもやりたいけど HIIT も取り入れたい!」という方へ。
両者を併用すると筋力・代謝・心肺すべて上がる可能性が高まりますが、オーバーワークに注意が必要です。
同じ日に行うなら順番を考える
- 筋肥大・筋力が主目的
- 筋トレ → HIIT
- 全力でウェイトトレーニングを終え、締めに短い HIIT
- 持久力向上が主目的
- HIIT → 筋トレ
- 疲労が少ない状態で心肺を追い込む
- 下半身疲労を避ける
- 脚の筋トレ後にスプリント HIIT はハードすぎる
- 週分割して部位をローテーション
- 下半身筋トレの日の翌日は HIIT 休む or 上半身中心の HIIT に
スケジュール例(週4~5日トレーニング)
- 月:上半身筋トレ(ベンチプレス等)
- 火:下半身筋トレ(スクワット等)
- 水:HIIT(短時間インターバル走) → 20分以内
- 木:休養 or 軽めストレッチ
- 金:上半身筋トレ + 余裕あれば軽い HIIT
- 土:下半身 or コア筋トレ
- 日:HIIT(サーキット系バーピーなど) or 休養
HIITと筋トレのコンボは上級者向け。
疲れが強いときは調整し、週1回完全オフを確保しましょう。
実践時の注意点
- ウォーミングアップ&クールダウン必須
- 短時間でも急激に心拍が上がるため、準備運動で体を温め、終わりにも軽いクールダウンを行う
- 無理しすぎない
- 最大心拍数 85~95%を目安にするが、呼吸が苦しすぎる場合は強度を下げる
- 回復優先
- 筋肉痛や疲労が強い時は中止も選択肢。睡眠・栄養を確保しよう
- 持病のある人は専門家に相談
- 心臓疾患や高血圧などがある場合、必ず医師の了解を得てから
- 継続こそ最強
- 短時間で結果を出しやすい反面、「きついからやめた」となる人も。小さな目標設定で続けよう
まとめ:短時間高強度が人生を変える
HIIT は確かにキツい。
しかし、その代わりに「時間あたりのパフォーマンス」「心肺機能アップ」「脂肪燃焼」「さらには筋トレとの併用」で得られる大きなリターンは魅力的です。
初心者なら週1~2回のライトなインターバルから始めても OK。
上級者は筋トレと合わせれば、まさに最強のフィットネスルーティンが組めます。
もちろん休養と回復を念入りに計画することが大前提。
忙しい現代において、「短時間」でしっかり達成感を得られることは何よりのモチベーションアップに繋がるはず。
さあ、勇気を出して HIIT にチャレンジし、あなたのフィットネスライフをワンランク上げてみませんか?
それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!