この世界で身に付けるべき力

今回の記事では、「レジリエンス(困難を乗り越える力)」こそ、この予測不能な世界を生き抜くうえで最も大切なスキルだと熱く主張します。
学歴でもIQでもなく、「逆境に折れない心」を育てることが、どんな時代でも自分と家族を守り、人生をより楽しむための秘訣になります。
しかもレジリエンスは、生まれつきの才能ではなく、“鍛えれば誰でも身につけられる”という点が最大の希望です。
「強く生きる力」=レジリエンス
世の中には、理不尽で避けられない困難がたくさんあります。
仕事の失敗、人間関係のトラブル、病気や災害など、「こんなはずじゃなかった!」と思うような逆境に陥ることは、誰にでも起こりうる。
そのとき大切なのは「何が起きたか」ではなく「どう乗り越えるか」。
まさに、この世界で身につけるべきは「レジリエンス(困難を乗り越える力)」に他なりません。
レジリエンスとは?
レジリエンス(Resilience)とは、「逆境やストレスに適応し、回復し、そして成長する力」のことを指します。
心理学や教育の分野では、近年ますます注目されるキーワードです。
一見、強靭な意志や生まれつきのメンタルの強さが必要そうに思えますが、実は鍛えることで誰でも高められるスキルだと多くの研究が示しています。
なぜレジリエンスが必要なのか?
- ストレス社会で折れない心を持つ
- 学校や職場でのストレス、家庭内の問題、災害や病気など、不確実性が高い時代では、何が起きても対応できる心の強さが必須
- 人生の満足度を高める
- レジリエンスが高い人は、失敗からも学び、さらに成長する。結果として自己肯定感や幸福度が上がる
- 困難を乗り越えながら他者にも貢献できる
- 自分が逆境に強くなることで、周囲の人をも支えられるようになる
子どもにも大人にも必要なレジリエンス
子どものレジリエンスを育てる
「YOU CAN DO IT!(YCDI)」プログラム
オーストラリア発の教育プログラム「YOU CAN DO IT!」では、レジリエンスを高める5つのスキルを提唱しています。
- 自信(Confidence): 自分の意見を伝え、挑戦する勇気
- 忍耐力(Persistence): 困難に直面してもあきらめない力
- 組織力(Organisation): 計画を立てて目標を達成する力
- 人間関係スキル(Getting Along): 他者と良好な関係を築く力
- 感情調整力(Emotional Resilience): 感情をコントロールする力
親や教師が「どう乗り越えるか」を一緒に考えたり、「今日はどんな挑戦をした?」と問いかけるだけでも、子どものレジリエンスは徐々に育ちます。
失敗を責めず、「じゃあ次はどうする?」という声かけがカギです。
大人のためのレジリエンス
『レジリエンス:人生の危機を乗り越える科学と10の処方箋』では、ベトナム戦争の捕虜やがん患者など、極限状態を経験した人々への研究から、レジリエンスを高めるための具体的な処方箋が示されています。
大人だって、今からいくらでも強い心を鍛えられるのです。
レジリエンスを鍛える処方箋
ここでは、そのうち特に生活に取り入れやすいポイントをピックアップ。
自分なりに少しずつ実践してみてください。
楽観主義(Optimism)
- 「最悪を想定しつつ、最善を信じる」
- 【実践法】感謝日記をつける
- ネガティブな思考に「それは事実?」と問い直す
道徳的指針を持つ(Moral Compass)
- 何のために生きるのか? → 価値観を明確に
- 【実践法】紙に自分の信念を書き出し、定期的に見返す
- 『7つの習慣』でも語られる「終わりを思い描く」や、死んだときに周囲からどう思われたいか、考えてみる
社会的サポートを求める(Social Support)
- 「人に頼るなんてダメ」という風潮があるが、それは大きな間違い
- 得意不得意があるからこそ支え合うのが当たり前。困ったら人に助けを求める
ロールモデルを持つ(Having Role Models)
- 憧れの人の思考や行動を学ぶ
- 【実践法】自伝や伝記を読む習慣をもつ
- いろんな偉人や成功者の生き方を知ることで、「自分にもできるかも」と勇気をもらえる
体を鍛える(Physical Fitness)
- 運動は最強のメンタルトレーニング
- 【実践法】ウォーキングや筋トレを週3回でも続ける
- 継続して運動する事で体調だけでなく精神面もみるみる強くなる
人生の意味や目的を持つ(Meaning & Purpose)
- 「自分が好きなこと」「没頭できること」を探す
- 楽しい仲間や大切な趣味を見つけられると、逆境でもモチベーションが保ちやすい
今日からできるレジリエンス実践法
1日5分でできる“レジリエンス習慣”
- 感謝日記をつける(良かったことを3つ書く)
- 小さな挑戦をする(普段しないことをあえてやる)
- 誰かと話す(孤独に陥らない)
- 軽い運動を取り入れる(体力と精神力は連動)
- ネガティブ思考に気づいたら問い直す(「それは絶対の事実?」)
人生は自分の思い通りにはいきません。
思わぬ失敗や理不尽な出来事は必ず起こるもの。
でも、「折れない心」=レジリエンスがあれば、その逆境を原動力に変え、さらに成長していくことができるのです。
「何があっても大丈夫!」と胸を張って言える生き方を目指してみませんか?
今日から一歩ずつ、レジリエンスを鍛える習慣を取り入れていきましょう。
“折れない心”があれば、この世界のどんな嵐も乗り越えられるはずです。
それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!